バイクには、車と違って屋根がありません。雨が降ればライダーは濡れてしまいます。
また雨が降ると、ドライとはまた違ったライディングが求められます。
雨の日のライディングで気をつけるべきことについて考えてみましょう。
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タイヤグリップの低下
雨が降ると、タイヤと路面との間に水の幕ができます。それがもとでタイヤグリップは低下します。
気をつけるべきなのはまずコーナーで、特に、マンホールや橋のつなぎ目の金具は驚くほど滑ります。横断歩道のペイントも滑りますから、車体を極力垂直にして通過しましょう。
加減速も要注意で、大排気量車はラフなアクセルワークでリアタイヤが簡単に空転してしまいます。ブレーキングも同様で、車体は垂直、ドライ時よりもリアを多めにかけるようにします。
視界の悪化
雨天時には、視界の悪化にも注意しなければなりません。
通常、ヘルメットのシールドについた雨滴を左手で拭きながら走りますが、片手をハンドルから離すため、バイクの挙動は不安定になります。
また、シールドを少し開けて下部から前方を見る、撥水剤を塗る等の方法もありますが、一長一短あり、これといった決定打はありません。
そして最も条件の悪い雨天走行は、夜間の峠越えです。視界が悪いうえ、路面がライトを反射してよく見えませんし、車体をバンクさせるとそれが一層顕著になります。
ツーリングで、見知らぬ峠を越えるときはなるべく昼間に、また時間に余裕を持ち、心理的余裕がないまま峠を走ることがないように計画を立てましょう。
体温低下
たとえ夏であっても、雨中走行は体温が奪われますから、必ず雨具を着るようにしましょう。
最も困るのは、高速道路走行中に雨が降ってきた場合です。路側帯に止まるのは危険ですし、次のPAやSAに行くまでずぶ濡れになってしまいます。
すると、みるみる体温が下がってしまい、真夏でも震えるぐらい下がることもあります。したがって、高速で雨に遭いそうなときは、早めに雨具を着ておきましょう。
その他注意事項
(1)電装品
ナビ、ナビ代わりのスマホ、ETCなど、後付けの電装品は防水仕様になっていないことがあります。雨に濡れて誤作動したり、動作しなくなったりすることもあり得ますから、防水措置を取る、事前に外す、カバーを掛ける等が必要です。
(2)積み荷
ハードケースでないツーリングバッグの場合、雨天時には専用カバーをかけます。それが風圧で飛んだり、あるいは破れて雨水が染みたりします。
それで衣類やカメラが浸水しては一大事ですから、ツーリングバッグの底に、大きめのビニール袋を常備しておくといいでしょう。またガムテープが1つあると、荷物の固定やビニール袋に封をすることができて便利です。
まとめ
雨天時のバイクは、あまり快適ではありませんね。
しかしツーリングで雨に遭遇してしまうことはあり得ますから、スリップ、体温低下、電装品の防水等に注意して走りたいものですね。