ライダーの必須アイテムはいくつかありますが、ヘルメットなど法定で義務づけられているものを除き、ジャケットはその筆頭に位置するものです。

古くからの定番と言えば革ジャンですが、近年ではナイロンジャケットの種類も増えています。両者を様々な点から比較してみましょう。

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革ジャン

(1)メリット

革ジャンの一番のメリットは、破れにくいことです。そのため、転倒時の路面摩擦から体を守ってくれます。レーシングライダーがサーキットで革つなぎを着ているのは、そのためです。

他には、自然な風合いが格好いい、長持ちする、長く使うことで独特の質感が出てくることです。

(2)デメリット

雨に濡れると縮んだり色落ちしたりする、定期的にオイルを塗る必要がある、色に制約がある、風を通しにくい等があげられます。

ただ、風を通しにくい点は「パンチングレザー」と言って、小さい穴を無数に打った製品もあり、夏場の快適さを確保しています。

比較的高価なのもデメリットではあります。安くても数万円、高いものだと10万円超しますが、所有する満足感もあることは確かです。

ナイロンジャケット

(1)メリット

ナイロンジャケットの一番のメリットは、安価なわりに丈夫なことです。価格はおよそ革ジャンの半分から1/3で、それに劣らぬ丈夫さを確保しています。またデザインや形の豊富さ、インナー装着、パッド装着の自由さなども大きな特徴です。

革ジャンにもパッドは装着できますが、高額になってしまうことと、レーシングスーツ以外ではデザイン上無理がある場合が多いです。

次に、冬季ライディングでは革ジャンより暖かいことです。革ジャンは全体的なシルエットも大切な要素のため、袖口や襟など、風が侵入する箇所をあまりガードできません。別な言い方をすれば、デザイン優先のため、細かいボタンやファスナーをつけにくいのです。

その点ナイロンジャケットは、ライダーが寒くならないための縫製ができます。他には、容易に洗濯ができる、保管にあまり気をつかわずに済む、色の自由度が高いこと、メッシュ生地にしながら強度が確保できる点もメリットです。

(2)デメリット

ナイロンジャケットは、まず熱に弱いです。バイクを止めてジャケットを脱ぎ、不用意にバイクにかけてしまうと、エンジンに触って溶けてしまったという話はよくあることです。

また、引き裂き強度は革にはかないません。ただしこれは、肩・膝・肘・背中・胸にパッドを入れることで、かなり防ぐことができます。夏場蒸れやすいのも革ジャンと同じですが、これはメッシュジャケットとすることで解決されています。もちろんパッドも装着できます。

まとめ

革ジャンが活躍するのは、春や秋の湿度の低いとき、スタイリッシュにキメたいときですね。

またナイロンジャケットは、真冬の寒いときには革ジャンより暖かいです。

ただしバイクは趣味の乗り物ですから、多少の暑さ・寒さは我慢してでも格好良く乗りたいライダーが多いことは確かですね。