ヤマハBOLTは2013年にデビューし、2017年にも新モデルが発売されたシンプルなボバースタイルのクルーザーです。空冷60度Vツインエンジンを搭載し、無駄を削ぎ落したスリムでコンパクトな外観と、大胆で力強い走りで市街地での快適で軽快なドライブを実感できます。今回はこのBOLTについて詳しく紹介します。
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ヤマハBOLTの特徴と魅力
ヤマハBOLTはボバースタイルと市街地走行の楽しさをコンセプトにしており、ショートライドでの快適さを求め、走りのための装備を必要最低限に絞り込んだ車体はシンプルな外観に仕上がっています。
無駄を排したボバーの要素に加えて、クルーザーでは定番のクローム処理ではなく、金属素材を生かしたロウメタルと塊感が強調されたデザインになっています。
エンジンにはSOHC方式の4バルブシリンダーヘッドを採用し、市街地において中低速での軽快な加速性を実現しているのに加え、車体の強度材として活用する方式で搭載されたエンジンからは、心地良いパルスを感じることができます。
容量13ℓの燃料タンク後端とシート前端のくびれは細く、足つきの良さに貢献しており、シート高は690mmとかなり低いので、小柄な男性や女性でも扱いやすくなっています。
ヤマハBOLTのスペック・燃費、走行性能は
ヤマハのホームページにあるBOLTのスペックは次のとおりです。
全長(mm) 2,290
全幅(mm) 830
全高(mm) 1,120
軸距(mm) 1,570
最低地上高(mm) 130
シート高(mm) 690
車両重量(kg) 252
燃費 国土交通省届出値:定地燃費値
30.7km/L (60km/h、2名乗車時)
燃費 WMTCモード値
21.2km/L (クラス3、サブクラス3-2、1名乗車時)
最高出力
40kW(54PS)/5,500r/min
最大トルク
80N・m(8.2kgf・m)/3,000r/min
タイヤ前 100/90-19M/C 57H (チューブタイプ)
タイヤ後 150/80B16M/C 71H (チューブタイプ)
燃費は60km/hで平地走行時は2名乗車で30km/L程ですが、加減速などを含む国際基準のWMTCモード値では21.2km/Lになります。
燃料噴射に専用のセッティングを採用することで中低速の加速感を重視していますが、中速域からの加速も十分で、スロットルを回せば大型トラックなどもスイスイ追い越せます。
ホイールベースは1,570mmと比較的短めに設定されており、市街地などタイトなコーナーでの曲がりやすさと安定したハンドリングを両立しています。
ヤマハBOLTのライバル車は
BOLTのライバル車として強く意識されているのがHARLEY-DAVIDSONのスポーツスターです。
XL883Rと言うモデルは、平均的な日本人にジャストフィットする着座位置とステップ位置で、オーソドックスなスポーツライドを楽しむことができます。既にアメリカ本国のラインナップから姿を消していますが、日本ではタンクグラフィックがモダンかつレーシーなデザインに変更されたこともあり、高く評価されていることが見て取れます。
他のライバル車としては、カジュアル・ロードスターをコンセプトに開発されたホンダVT750Sが挙げられます。
鼓動感のある750cc水冷Vツインエンジンを搭載し、BOLTよりややコンパクトな車体は市街地での取り回しにも向きます。
両者ともに燃費はBOLTより優れていますが、排気量やトルク性能ではBOLTに分があり、よりパワフルであることが覗えます。
まとめ
BOLTは加速やコーナリングといった走りの機能向上に徹し、比較的軽量なため取り回しも簡単でシート高も低いことに加え、ABSも装備しています。そのため初心者や女性にもおすすめで、楽に扱える安心感があります。街乗りと長距離の両方に対応した大型車の中では比較的求めやすい価格で、カスタムを予め考慮した造りになっているので、自分好みのバイクへの改造も自由自在です。