バイクの車名は、排気量が違っても同じ名称がつけられていることがあります。

ヤマハで言えば、RD、RZ、GX、XJなどがあります。

そして今、「MT」シリーズがヤマハを代表する車種になっています。その魅力を探ってみましょう。

スポンサーリンク

MTとは「Master of Torque」の略

MTシリーズで最初に発売されたのは、2005年に発売されたMT-01でした。

このときは「Max Torque」の略で、Vツイン1670ccエンジンは横から見るとシリンダーが存在感を主張しており、盛り上がったタンクと共に、独特の存在感がありました。

ついで、2006年発売のMT-03が続き、現在では、

MT-10 997cc
MT-09 846cc
MT-07 689cc
MT-03 320cc
MT-25 249cc

と、5車種がそろっています。

メーカーホームページによれば、【トルクと俊敏さ】をモチーフとして開発されたバイクです。

また、シリーズとなっていますから、デザインには共通したモチーフがあります。マス(重量)を集中させたようなステアリングヘッド周りとタンク、低いシート、異形ヘッドライトなどです。

上位車種のMT-10とMT-09は2灯ヘッドライトとなっており、身を低く構えて獲物に飛びかかる猛獣のような印象があります。

MT-10はハイテクの固まり

カウルがないので、MTシリーズは基本的にはネイキッド、より詳しく分類するとストリートファイター系のスタイルをしていますが、装備をよく見てみると、あなどれないハイテクが搭載されています。

実はMT-10の元々の成り立ちは、スーパースポーツYZF-R1なのです。

R1で搭載されていたトラクションコントロール、クイックシフター、スリッパークラッチ、出力モード切り替え等の電子制御をはじめ、R1になかったクルーズコントロールまでも採用されています。

またエンジンは、「クロスプレーン(不等間隔燃焼)」という凝ったメカニズムを採用しており、トルク変動の少ないスムーズな乗り心地を実現しています。
それでいて2気筒のような鼓動感もあります。MT=Master of Torqueのゆえんです。

MT-09はヤマハ伝統の3気筒

「ハンドリングのヤマハ」と言われますが、かつて3気筒のGX750というバイクがありました。

4気筒と2気筒のいいとこ取りをしたようなエンジンでしたが、MT-09も、今では珍しくなった3気筒エンジンを搭載しています。

またMT-10と同様、トラクションコントロール、クイックシフター、スリッパークラッチも搭載しており、軽量かつハイテク、そして乗りやすいというバイクを実現しています。

まとめ

MTシリーズは、【水冷・DOHC・4バルブ・フューエルインジェクション搭載エンジン】と、ストリートファイター系のデザインが共通モチーフです。

若々しさを感じさせるデザインもあり、今後ヤマハの人気の中心をなすモデルになることは間違いないでしょう。