グラディウス400 ABSは、海外向けのネイキッドモデルであるSFV650グラディウスを基に、2009年から販売されているスズキのオートバイです。2017年9月に生産終了が発表されましたが、個性的なデザインのために愛用者から熱い支持を得ているこのスズキグラディウス400 ABSについて詳しく紹介します。

スポンサーリンク

スズキグラディウス400 ABSの特徴と魅力

スズキグラディウス400 ABSは、SFV650グラディウスに400ccの90度Vツインエンジンを搭載したモデルで、並列2気筒エンジンにはないビート感やパワーを感じることができます。

フューエルインジェクションの採用や、電子制御式ABS(アンチロックブレーキシステム)を標準装備するなど、兄弟車のSFV650や同系エンジンを搭載するSV400/650からの改良点が見て取れます。

その車名は、古代ローマの剣闘士が使用する刀剣に由来し、マフラーやリア周りにその片鱗が見られます。他にも、縦長の楕円型ヘッドライトや、トラス構造のスチールパイプ製ダイヤモンドフレームなど、スズキらしい独創的なデザインが特徴です。

全体を曲線的にまとめているので、攻撃的なデザインの多い他のスポーツネイキッドとは一線を画し、高級感を醸し出しています。

シート高は78.5cmですが、その形状から足つきも良好で、しっかりとしたグラブバーが取り回しやすさに一役買っています。

スズキグラディウス400 ABSのスペック・燃費、走行性能は

スズキのホームページにあるグラディウス400 ABSのスペックは次のとおりです。


全長(mm) 2,130
全幅(mm) 760
全高(mm) 1,090
軸距(mm) 1,455
最低地上高(mm) 135
シート高(mm) 785
装備重量(kg) 206

燃費 国土交通省届出値:定地燃費値
40.0km/L (60km/h、2名乗車時)

最高出力(kW[PS]/rpm)
41[55]/11,000

最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)
41[4.1]/8,500

タイヤ前 120/70ZR17M/C(58W)
タイヤ後 160/60ZR17M/C(69W)


 

グラディウス400 ABSは、同じクラスのバイクの中でもとりわけパワフルで、最高出力は41.0kW(55PS)/11000rpmとなっています。高回転時には力強く伸びがあるので余裕を感じられるのはもちろん、低回転域でもトルクがあり、そこからの加速も快適です。

燃費は、2名乗車時に60km/h走行で40.0km/Lとなっており、燃料タンクの容量は14Lなので、単純計算で少なくとも500km程度は給油なしで走行可能です。

スズキグラディウス400 ABSのライバル車は

グラディウス400 ABSのライバル車としてまず挙げられるのは、ホンダ CB400スーパーフォアのマイナーチェンジモデル、CB400SF HYPER VTEC Revo ABSです。

排ガス規制に配慮して、吸排気バルブの開閉をエンジン回転数に応じて変化させるハイパーVテックを搭載しているのに加え、ABSやLEDヘッドライトが採用されています。

最高出力こそ同じですが、最大トルクにはやや分があり、燃費は同条件で31.0km/Lとグラディウスが勝っているといえます。


もう1台は、並列2気筒エンジンを搭載した同クラスのカワサキ ER-4n ABSです。

タテ型2灯のヘッドライトなど、スタイリングが個性的である点はグラディウスに通ずるものがあるかもしれませんが、スペック面では敵いません。最高出力は32kW(44PS)/ 9500rpm、燃費は同条件で37.0km/Lと共に劣っています。

まとめ

スズキグラディウス400 ABSは、そのパワフルさを活かし峠でのワインディングが楽しめるのはもちろん、街乗りなどにも対応しています。

また、後席のグラブバーはタンデム時でも安定した走行を実現しています。

個性的なデザインが気にならなければ、同クラスのバイクの中でも高いスペックを誇っており、Vツインエンジンを搭載したバイクの希少性からも通好みの1台といえるでしょう。