スズキ・GSR250は、2012年に発売されたネイキッドバイクです。「GSR」と名のつくバイクは他に750,600、400ccがあり、スタイリングイメージも近くシリーズ化されています。250にはハーフカウルのついた「S」、フルカウルのついた「F」もあります。ネイキッドのGSR250を中心に解説していきましょう。

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GSR250の特徴と魅力

「GSR250」は、2012年7月に発売されました。オーソドックスな250cc2気筒エンジンにはバランサーを装備しており、スムーズなエンジンフィーリングを実現しています。

特徴的なのは、ちょっと上の車格を感じさせる各部の造形で、異形ヘッドライトやフューエルタンクカバーは、同社のB-KING(ハヤブサのエンジンを使ったネイキッドモデル)イメージで作られています。

やや高めのハンドルを握り、シートにまたがるとライディングポジションはとても楽で、肩に力を入れずに楽しめそうです。メーターに視線を向けると、大型の丸いタコメーターを中心に、右側にデジタルのスピードメーター、左にニュートラルランプ等のLEDインジケーターがあります。機能的で見やすいメーターですね。

また装備品を見てみると、ギアポジションインジケーター、メンテに便利なセンタースタンド、高級感ある2本出しマフラー、2重レンズのテールランプ等、細かい部分もユーザーにはうれしい装備となっています。

GSR250のスペック・燃費、走行性能は

スズキのホームページにあるGSR250のスペックは次のとおりです。


全長(mm) 2,145
全幅(mm) 760
全高(mm) 1,075
軸距(mm) 1,430
最低地上高(mm) 165
シート高(mm) 780
装備重量(kg) 183

燃費 国土交通省届出値:定地燃費値
40.0km/L (60km/h、2名乗車時)

最高出力(kW[PS]/rpm)
18[24]/8,500

最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)
22[2.2]/6,500

タイヤ前 110/80-17M/C 57H
タイヤ後 140/70-17M/C 66H


 

GSR250のスペックで特徴的なのは、ピストンボア×ストロークが53.5 mm × 55.2 mmロングストロークエンジンであることです。これは1回の爆発でピストンが移動する距離が長くなるため、低速トルクが出ます。

事実、GSR250の最大トルクは6,500回転と、バイクとしては低い回転数で発生していますね。この数値だけで、250ccとしては低速トルクがある、乗りやすいエンジンであることが分かります。

GSR250のライバル車は

ホンダ・VTR

名車VT250の血を引くV型2気筒エンジンを搭載しています。出力特性を見ると、最大出力24馬力/10,500回転、最大トルク2.2kgf/8,500回転と、GSRに比べて高くなっています。高回転向きのエンジンであることが分かりますね。

燃費も40.0kmと同じですが、エンジンが高回転向きですから、実勢としてはGSRより悪くなるでしょう。
車重は160kgです。

カワサキ・Z250

最大出力31馬力/11,000回転、最大トルク2.1kgf/8,500回転と、やはりGSRに比べて発生回転が高くなっています。
燃費は38.0kmと、GSRよりやや低い値です。
車重は170kgです。

ヤマハ・YBR250

SOHC単気筒エンジンを採用しており、最大出力21馬力/7,500回転、最大トルク2.1kgf/6,500回転と、GSRに比べると控えめです。スタイリングを見ると、タンクと一体となった「シュラウド」、跳ね上がったマフラー等により、軽快なイメージがあります。車重も154kgと軽いです。公式燃費は不明ですが、単気筒ですからかなりいいでしょう。

こうして他メーカーの代表的な250ccをあげてみると、単気筒エンジンで軽快に走るYBR、V型2気筒らしいフラットトルクと軽量な車体で高回転まで回して走るVTR、2気筒エンジンで高回転寄りのスポーツ走行が楽しめるZ250というイメージがわいてきます。

まとめ

ライバル車との比較で見たように、GSR250は車体こそ重いですが、ロングストローク2気筒エンジンや2本マフラー等の特徴から、高回転まで回してスポーツ走行をするよりは、周りの景色を楽しみながらネイキッドの雰囲気を楽しんで走る、ツーリングユースが最も似合っていそうです。

ただしスズキのホームページを見ても分かるように、2017年9月に生産終了が発表されました。GSR250の購入を考えている方は、お早めに探したほうがよさそうです。