海外版として登場し、日本では馴染みのない数値の排気量を持ったMT-03。250ccクラスのボディを持ち、力強さをアップさせたパワフルな走りは多くのバイクファンから注目されています。しかし全く同じボディを持つMT-25との違いはどのような点でしょうか。そこで今回はヤマハのMT-03をMT-25と比較しながら、その魅力を紹介していきます。

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ヤマハMT-03の特徴と魅力

ヤマハのMT-03は「大都会のチーター」をコンセプトとして掲げ、250cc使用のMT-25と同時開発されました。総排気量を320cm3に増やしグローバルモデルとして登場したMT-03は、日本では2015年10月に発売が開始されています。

エンジンには320cc水冷直列2気筒を搭載し、最大出力は42馬力/10750回転を持っているのが特徴です。馬力やトルクの両方でMT-25を上回り、回転数を上げることなく静かに力強さを出すのに向いています。

ローギアードに調整されていることから街中のストップ&ゴーが多い場所では加速の力強さが感じられやすいため、街乗りとしても人気があります。国内においては車検制度の都合上250ccが選ばれることも多くみられますが、エンジンのパワーに余裕があり、ツーリング時においても疲れ知らずであるためMT-03の方が乗りやすいと評価されています。

ヤマハMT-03のスペック・燃費、走行性能は

ヤマハのホームページにあるMT-03のスペックは次のとおりです。


全長(mm) 2,090
全幅(mm) 745
全高(mm) 1,035
軸距(mm) 1,380
最低地上高(mm) 160
シート高(mm) 780
車両重量(kg) 165

燃費 国土交通省届出値:定地燃費値
34.6km/L (60km/h、2名乗車時)
燃費 WMTCモード値
24.4km/L (クラス3,サブクラス3-2、1名乗車時)

最高出力(kW[PS]/rpm)
31[42]/10,750

最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)
30[3.0]/9,000

タイヤ前 110/70-17M/C(54H)(チューブレス)
タイヤ後 140/70-17M/C(66H)(チューブレス)


 

ヤマハのMT-03はエンジンに水冷4ストロークDOHC4バルブを採用しています。これはYZF-R3用がベースとなり、MT-25よりも排気量が71cc増やされました。旧排気系やECUなども最適化されていますが、車体の構成は基本的にはMT-25と同じです。車重も165kgと同じですが、最高出力において6馬力、最大トルクでは0.7kgmも向上しています。燃費は2名乗車時で1リットル当たり34.6kmです。

ヤマハMT-03のライバル車は

ヤマハMT-03の最大のライバル車は、やはりMT-25であると言えます。

車体が全く同じでありながらも排気量に差がでることで、スペックが大きく変化しています。MT-25も水冷4ストロークDOHC4バルブと同じエンジンを使用していますが、排気量は249cm3です。MT-03はパワーもトルクも増量されているために力強さがありますが、回してパワーを稼げるのはMT-25です。しかしながら重量が同じであることで燃費には少し影響がみられ、2名乗車時で1リットル当たり33.5kmと、MT-03に及びません。

また、カワサキのNinja 250もライバル車として考えられます。

カワサキらしいスタイリッシュさが魅力のNinja 250は水冷4ストローク並列2気筒DOHC4バルブのエンジンを搭載しています。力強い走りが可能なバイクではありますが、燃費の面では1リットル当たり28.11kmとMT-03に軍配が上がります。

まとめ

ヤマハMT-03は250ccクラスのボディを持っているため車重が軽く、扱いやすいバイクです。それでいてしっかしと馬力も向上しているため、たくましさを感じられるのも特徴でしょう。高速回転域までシフトチェンジを繰り返しながら上り詰める楽しさも持ち合わせているMT-03は、操る楽しさを知るベテランライダーにもおすすめの一台です。