CB1300SB(スーパーボルドール)は、2005年から販売されていますが、年ごとに少しずつ改良が加えられています(イヤーモデル)。中には、以前のモデルと比べて大きく変更されている場合もあります。

ここでは、その10年以上にわたる販売実績のなかで、それぞれの違いと特徴を解説します。

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2005年~2007年モデル

↑写真右から、2005年、2006年、2007年モデル

エンジン出力は100馬力/7000rpm、トルクは11.9kg-m/5500rpm、5速ミッションです。この3年間のモデルは、リアサス・タンク・ホイールそれぞれの塗装色、シートデザインで見分けることができます。

一番の特徴は、PGM-FIの配線を変え、吸気経路の一部を広くするだけでフルパワー化が可能なことです。電気の知識があれば自分でもできますが、ショップで行ってくれる場合もあります。配線変更でスピードリミッターも解除されます。

フルパワー化可能ということは、ノーマルの国内仕様はパワーを抑えているということでもあり、車のエンジンのようにフラットトルクだった特性が、やや荒々しくなります。マフラーも「抜け」がいいものにすれば、約20馬力アップして120馬力ぐらいになります。

2008年~2009年モデル

見た目は2007年までのモデルと比べてシートが薄くなったぐらいで、とほとんど変わりません。最高出力が101馬力/7000rpm、最大トルクが11.6kg-m/5500rpmになっています。これは平成19年二輪車排出ガス規制に対応した結果ですが、体感的にはほとんど変化はないと言えます。

そして、フルパワー化はこのモデル以降、非常に難しくなりました。排ガス規制に伴ってFI(フューエルインジェクション)のプログラムが変更されたためです。

したがって、CB1300SBの中古車を買う場合、それもフルパワーにしている車体が欲しいという方は、2007年までのモデルを選ぶのがいいでしょう。正直に言うと、2007年モデルまでのほとんどの車体はフルパワー化してあると私は思っています。

ただし、今となっては10年以上経過したモデルばかりですから、古くはなっています。

2010年~2013年モデル

↑2011年のスペシャルエディション

実は、CB1300SBの弱点は、ミッションが5速であることと、ACジェネレーター出力(発電量)が小さいことです。そのため、2009年モデルまではグリップヒーターがオプションとされていませんでした。

2010年モデルでは後者が改良され、発電量が大きくなりました。これによって、グリップヒーターやシガーソケット等を後付けしてもバッテリー上がりの心配が不要になりました。

また、好みの問題ではありますが、シートカウルの形状が丸みを帯びたものになっています。悪く言えば、ボテッとした印象を受けます。ABSモデルは、前後ブレーキが連動するコンバインドABSになっています。リアをかけるとフロントも効くものですが、嫌う方もいます。

2014年~2017年モデル

2017年モデル

大きなマイナーチェンジが行われ、1つ目の弱点だったミッションが5速から6速になりました。CB1300SBのオーナーはほとんど誰もが、5速を4速と勘違いして、5速からもう1段蹴り上げていたものですが、6速化とギアインジケーター装備によって、これはもうなさそうですね。高速走行時の騒音軽減と低燃費化、ワインディングでの操作性が向上したと言えます。

マフラーも形状が変更されて小さくなったので、やや細く見えます。ETC等を装備した特別仕様車なら、高速道路主体のツーリングも快適ですね。ちなみに、なぜ5速を4速と勘違いするかというと、5速でも4速としか思えないほど有り余るトルクが出ているからです。

まとめ

年式ごとに解説しましたが、端的に言うと、フルパワー化して走りを求めるなら2005年~2007年モデル、ロングツーリングを楽しむなら2014年以降モデルと言えるでしょう。

他のイヤーモデルもCB1300SBのダイナミックは走りを楽しめる点では同じですから、中古車を購入する場合は、ご自分の感性に合う1台を購入されるのがいいと思います。