CB1300SB(スーパーボルドール)は、ホンダのスポーツバイク伝統の「CB」を冠したフラッグシップモデルで、ハーフカウルによって高速道路やロングツーリングの快適性が増しています。

しかしどんなバイクも、買って初めて分かる部分があります。ここでは、CB1300SB(以下「CB」)に10年乗っている筆者が、その点を解説します。

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とにかく乗りやすい

CBに乗ったことのある方は誰もが口をそろえて、「乗りやすい、走り出すと重さを忘れてしまう」と言います。

確かにその通り、とても乗りやすいバイクで、それは具体的には、
《自分の思った通りに加速し、曲がり、止まる。車体が妙な動きをすることがない》
ということです。

全ての挙動が、自分の想像したのとほとんど違わない、急ブレーキをかけたり急にラインを変更したりしても、バイクが不自然な動きをしないために、冷静に操作ができると感じます。

それを可能にしているのは、車体の重量バランスもありますが、自然なポジション、見やすいアナログメーター、大きすぎず小さすぎないカウル等も大きな要因です。

乗りにくいバイクとは、バンクさせるときにフロントタイヤとリアタイヤがちぐはぐな動きをする(フロントが一瞬遅れるなど)、パワーバンドに入るといきなりドッカンとくる、ブレーキをかけるとラインが狂う、リア荷重が極端に少なくなるなどです。これらは一例ですが、バイクがライダーの意志や予想に反する動きをすると、ライダーは戸惑い、びっくりしてしまいます。

その点、CBはバイクの挙動がとても安定していて、予想外の動きをすることが少ないと言えます。

重い(リッターバイクは重くて当たり前)

CBでよく言われることの2つ目は、「重い」ことです。装備重量で270kg以上、ガソリン満タンにしてツーリングバッグを積んだら、300kgにもなります。

でも考えてみてください。エンジンだけで100kgあるようなリッターバイクです。排気量が大きくなれば重くなるのは当たり前。重くないリッターバイクを求めるなら、スーパースポーツしかありません。当然、用途はCBと違ってきます。

では、重さとどう付き合うかですが、私は普段から2つのことに注意しています。この2つで、かなり楽になります。

(1)取り回しのとき、車重は腰で受けます。膝を曲げ、腰をタンクに密着させ、車重を受けて両手を離してみます。その姿勢で動かせば、取り回しは楽です。

(2)駐車する前に、路面の傾きをよく見ます。前下がりの駐車場なら、リアから後ろ向きに入って停めます。こうすれば、出るときに重い車体を上り坂に向かって後退させる必要がありません。

逆輸入車ほどの強烈なパワーはない

CBは、主に日本国内での使用をメインに作られたバイクです。ノーマルでのパワーは100馬力ですから、170馬力や200馬力ある逆輸入車には太刀打ちできません。レッドゾーンも8,500回転ですから、高回転が伸びるとも言えません。

したがって、リッターバイクの強烈なパワーを求める方には不向きです。しかしながら、5速でもナナハンの3速のような加速をしますし、どの回転域からでも怒濤のようなトルクが湧き出てきますから、ズボラな運転もできてしまいます。

まとめ

CB1300SBは、国内のどこに行っても、オンから砂利道程度のオフまで、晴天でも雨天でも、扱い安い余裕のパワーと楽なライディングポジションで、オールマイティに使えるバイクだと言えるでしょう。