40代、50代のライダーが増えています。彼らはリターンライダーと呼ばれ、かつてバイクに乗っていた経験があります。当時は大型自動二輪免許の取得が難しく、高嶺の花であったビッグネイキッドに憧れを持っています。当時の車種は殆どが姿を消しましたが、そのテイストを残す現行ビッグネイキッド3選をご紹介します。

スポンサーリンク

ホンダ・CB1100

ホンダ・CB1100は2010年に発売されました。「散歩をするような感覚でゆったり走る」をコンセプトに、かつてのCB750やCB400を彷彿とさせるデザインが特徴です。

伝統の空冷直4エンジンを搭載し、空冷ならではのエンジン造形の美しさを感じられるバイクに仕上がっています。バイクの高性能化が進んだ中での最高出力90PSという数字はもの足りない印象を受けるかもしれませんが、低回転に振られたエンジンは十分なトルクがあり、あくまでもゆっくり優雅に走るという考えに合ったものです。

派生車種のCB1100EXはスポークホイールを採用し、さらにノスタルジックな雰囲気を追求しています。CBとZ2、2台のバイクが世界を席巻した国産バイクの最初の黄金期を知る大人のライダーに乗ってほしい、逸品バイクです。

カワサキ・ZRX1200DAEG

1980年代初頭、カワサキがリリースしたZシリーズはバイクブームも相まって非常に高い人気を誇っていました。当時のバイク小僧はサーキットを駆け抜けるライダーに憧れ、ローソンやスペンサー、ケニー・ロバーツはまさにヒーローと言える存在でした。そんなローソンが1981年にスーパーバイクを制した際、カワサキからZ1000ローソンレプリカモデルが発売されました。

カワサキ・ZRXはローソンレプリカの雰囲気を残したバイクで、同じデザインの400ccタイプもリリースされました。排ガス規制により400ccは絶版になりましたが、ビッグバイクであるこのモデルはFI化を経て生き抜き、現在もラインナップされています。排気量も1200ccに拡大し、さらにトルクの太いエンジンに仕上がっています。しかし2016年にファイナルエディションが発売され、新車で手に入れられる時間はあと少しです。

ヤマハ・XJR1300

XJRのルーツは1980年発売のXJ400に遡ります。当時、Z400、CBX400Fとともに400ccDOHC直4の時代を作ったバイクです。これらのバイクは今では暴走族御用達の旧車というイメージになりましたが、バイクブームを先導した若者たちがこぞって乗り回した車種です。このXJ400から軽量、スタイリッシュ、高いハンドリング性能というヤマハバイクの特徴がさらに進化しました。

XJR1300は後継モデルで、400ccから派生する形で発売されました。ビッグバイクでありながらスリムで扱いやすいことと美しいデザインがネイキッドファンの心を掴み続けています。一時は排ガス規制により絶版の危機を迎えましたが、XJR1300もFI化で危機を乗り越えました。ヤマハの技術の全てが詰まった一台です。

現在のバイクは当時と比べて随分乗りやすくなりました。まだ元気なうちに、もう一度あの爽快感を楽しみましょう。