バイクは、全身をむき出しにして走る乗り物です。それゆえ、ひとたび事故に遭うとライダーがケガをする可能性が高くなります。
バイク事故の中で最も多いのは、スピードの出し過ぎによる単独転倒事故で、2番目は交差点での右折・直進事故(以下「右直事故」)、出会い頭の事故です。
単独事故はライダーの自制心やモラルに頼るほかありませんが、右直事故は、危険のポイントを知っておけば防ぐことができます。
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右直事故のパターンと原因
この事故は、十字路で発生します。
十字路を右折してくる車が、直進するバイクに気づかずに衝突してしまう事故で、車がバイク側面に衝突すればライダーは左側に、正面衝突に近ければ前方に投げ出されます。
いずれにしても、ライダーは大きなダメージを受けてしまいます。
原因は車からバイクが見えにくいことで、1990年代から始まったヘッドライト昼間点灯によって減少はしましたが、それでもバイク事故原因の上位に位置していることに変わりはありません。
次に、事故を起こしたドライバーの言い分と、原因:( )内をあげてみます。
・車の陰にバイクがいるのが見えなかった(バイクの車体は車に比べて小さい)
・車の陰にバイクがいるとは思わなかった(車より台数が少ないための思い込み)
・バイクより先に交差点を右折できると思った(錯覚、腕の過信、バイク速度が速すぎる)
右直事故への対策
これら事故を防ぐためには、それぞれの原因に相応して対策をしなければなりません。
《車の陰のバイクが見えなかった》
ことに対しては、目立つウェアを着る、車の左後ろを走らない、車の右ハンドルの位置(道路のセンターライン寄り)で走る、等があげられます。
《バイクがいると思わなかった》
に対しては、交差点を通過する際、「ドライバーはバイクに気づいていない可能性が高い」と思いながら対向車の動きに注意して走れば、衝突をかなり防ぐことができます。
《先に右折できると思った》
の場合は、ドライバーの想像よりバイクの速度が速かったことでもありますから、交差点での速度を緩めるほかありません。
また往々にして、青から黄色になりかけるとき、黄色から赤になりかけるときは、直進するバイクも右折する車も、急いで渡ろうとしますから、そういうときは一呼吸置いて、「交差点は事故が多い」と言い聞かせ、気持ちに余裕を持って停止したいものですね。
まとめ
総じて言えば、右直事故を防ぐためには、ライダー自身が目立つこと、交差点内で対向車に絶えず注意し続けることです。
そして、街中ではあまりスピードを出さないことです。猛スピードで走るバイクよりも、法規を守りジェントルに走るライダーのほうがかっこよく見えるものです。