大型バイクの魅力はなんといってもその重量感と安定した力強い走りです。長距離のツーリングでも排気量が大きいほど、ライダーの思うイメージの速度まで短い時間で加速できます。

そしてエンジン音が小型バイクと比較すると心地良く、ライディングを五感で楽しめます。今日はそんな大型バイクを代表するヤマハXJR1300を紹介していきます。

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ヤマハXJR1300の特徴と魅力

ヤマハXJRは、今では希少となった空冷4気筒エンジンを積載した大型バイクです。多くのライダーから根強い人気を誇る空冷ネイキッドバイクの最高峰ともいえるこのバイクは、1998年からXJR1200のモデルチェンジで発売が開始されました。

エンジン内部の改良点は、メッキシリンダーにすることで燃焼放熱をアップさせています。ピストンも鍛造ピストンと浸炭コンロッドを採用して性能を向上させている事が特徴です。鍛造ピストンは材質を高強度にかつ軽量に仕上げています。

浸炭コンロッドは表面に炭素を浸透させる事で部品表面の強度を上げています。この事によって高回転高出力にも耐えられる強度を持ったエンジン構造となりました。

シリンダー内面にセラミック系のコンポジットメッキを施して、高回転時でも優れた放熱効果を実現しています。このように空冷というXJRの伝統を継承させ、様々な改良を重ねている事も特徴の一つです。

ヤマハXJR1300のスペック・燃費、走行性能は

ヤマハのホームページにあるXJR1300のスペックは次のとおりです。


全長(mm) 2,175
全幅(mm) 765
全高(mm) 1,115
軸距(mm) 1,500
最低地上高(mm) 125
シート高(mm) 795
車両重量(kg) 245

燃費 国土交通省届出値:定地燃費値
21.0km/L (60km/h、2名乗車時)

最高出力(kW[PS]/rpm)
74[100]/8,000

最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)
108[11.0]/6,000

タイヤ前 120/70ZR17M/C(58W)(チューブレス)
タイヤ後 180/55ZR17M/C(73W)(チューブレス)


 

ヤマハXJR1300の燃費は、メーカーの発表数値で舗装平坦路燃費でリッター21キロです。ソレノイドバルブ駆動のエア・インダクションを採用していて大型バイクとは思えない、クリーンな排出ガスを実現して優れた環境性能を達成しています。メインフレームは剛性バランスに優れたダブルクレードルフレームを使い、エンジンからの不快な振動を軽減させ快適性もアップさせています。43ミリの大型フロントフォークは伸縮が共に調整可能です。減衰力特性を最適化する事でスポーティーな走りが楽しめます。

ヤマハXJR1300のライバル車は

ヤマハXJR1300のライバル車としては、同じ排気量のホンダCB1300SFが挙げられます。

XJRが空冷に対してCB1300SFは水冷と異なるコンセプトが特徴です。燃費は国土交通省届出値でリッター26.8キロ〜WMTCモードで16.8キロと大きな差はありません。

CB1300SFは重量が約268キロで、ヤマハXJR1300の方が245キロと軽量になっています。静止状態では取り回しがかなり軽く感じ、XJRの方が使いやすいといえます。しかし低速ではトルクを高めにしているホンダCB1300SFの方が幾分取り扱いやすいです。

次に挙げるバイクはカワサキZRX1200DAEGです。

両者とも同じネイキッドモデルである事で比較がよりしやすいといえます。燃費も両者カタログ数値では差は無く、重量もトルク数値もほとんど差がありません。ライダーのライディング時のフィーリングの感じ方で評価が異なります。

まとめ

ヤマハXJR1300はネイキッドモデルらしいこだわりを楽しみたい方におすすめのバイクです。空冷モデル独特の機能美もこのバイクの特性といえます。XJR伝統の空冷への拘りは日本が誇る伝統的なモーターサイクルの典型ともいえます。大排気の量感を味わいたい方、大型バイクが持つ機能美と乗り心地の両方を求めたい方にはふさわしいバイクです。