バイクに乗車する際、ヘルメットを着用することは当たり前ですが、ショップでは幅広い価格帯のヘルメットが販売されています。安全性や実用性に様々な違いがありますが、特に126cc以上のバイクに乗る場合はあまり安価なものを選ぶのは避けるべきです。

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ヘルメットを販売するための最低限の規格とは

バイクのヘルメットは、メーカーが性能検査を行い、国が決めた基準をクリアしたものだけが商品になります。基準を合格した証明としてPSCマークが貼付されます。さらに同様の基準を製品安全協会でも定めており、こちらをクリアするとSGマークが貼付されます。

PSCマークについては表示だけを見るとわからないですが、125cc以下と排気量無制限の2種類の規格があり、ヘルメットの説明書を見たり、店員さんに尋ねたりすることで確認できます。

ホームセンターで数千円で販売されている耳の部分に帽体が無い、半キャップタイプのヘルメットは原則として125cc以下のバイクに対応しています。そもそも125cc以下のバイクは時速60キロ以上での走行を想定していませんので、ビッグバイク乗車時に着用しても違法ではありませんが、非常に危険な行為と言えます。

高レベルの安全基準は国やメーカーで考え方が異なります

アライやSHOEIなど、いくつかのメーカーにはPSCよりも厳しい基準の下に作られたヘルメットがあります。例えばアライは5年毎に見直されるスネル規格や、メーカー独自のアライ規格を採用しています。ライダーの中ではアライのヘルメットが最高峰と言われていますが、SHOEIについては各国の安全規格を総合的に取り入れ、独自の衝撃吸収テストを実施しています。

どのメーカーのヘルメットが一番安全か?という問いに対しては、衝撃の方向など考え方の差から一概に答えることができないのです。しかし言えることは、高価格帯のヘルメットには製品化に必要なもの以上の安全基準が適用されているということです。帽体は少し分厚くなりますが、数万円程度の値段が付くフルフェイスタイプやジェットタイプのヘルメットを使用するのがおすすめです。

快適性にも工夫がなされています

高価格のヘルメットが優れているのは安全性能だけではありません。夏場の乗車ではヘルメットの中が暑くなりがちですが、ベンチレーション機能を備えたものなど、蒸れないための工夫がなされています。他にも、外して洗浄できるパーツが多いことなど、清潔で快適に使用することができます。

デザインについても黒やシルバーの無地のものだけではなく、フルフェイスタイプにはレーサーモデルがあったり、ジェットタイプにはアメリカンバイクに映えそうな渋いデザインのものがあったりします。ラインナップを見ていると幅広く選択できるように思います。

例え安いヘルメットでも、事故をしなければ問題は無いのかもしれません。しかしどれだけ安全運転をしても、転倒するのは突然で、一瞬の間のことです。安全性能の差で命を失うのはあまりにも勿体ないものですから、なるべく奮発しましょう。