私が今までのバイク遍歴のなかでよく感じること、そして日々走りながら時々思い出したように頭に浮かぶのは、「バイクの排気量は、どれぐらいが最も扱いやすいのか?」という疑問です。

もちろん、女性でもリッターバイクを乗りこなしている方もいます。オフロードバイクで、市街地から高速まで走り、何も問題ないと感じる方もいらっしゃいます。バイクとは、極めて趣味性の高い乗り物であること、最適な排気量は人それぞれであることを踏まえたうえでの、個人的見解です。

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小排気量車のメリット・デメリット

公道を走れるバイクの排気量には、50ccの原付から、8200ccという「ボスホス」まで存在します。その中で小排気量車はどこまでかと考えれば、普通二輪免許で乗れる400cc未満のバイクだと思います。

このクラスのバイクの一番のメリットは、軽いこと、これに尽きます。何しろバイクは止まっていれば押して歩かなければならないのですから、車重はライダーの直接の負担となります。そして軽さとは、燃費やタイヤライフに至るまで、非常に広い範囲でメリットとなってきます。

反対にデメリットは、パワーがあまりないことです。有り余るパワー=危険と思われがちですが、瞬時に危機から脱出できるパワーと止まれる能力は、安全に寄与します。

大排気量車のメリット・デメリット

これは小排気量車の反対で、メリットはパワーがあること、デメリットは大きくて重いことです。リッタークラスのバイクは、0-100km/hが3秒台、最高速は300km/hという性能を誇りますが、それだけの性能の乗り物は、いざ走ろうというときに、一種の気合いを必要とします。

「今日はちょっと気分が乗らないな」と感じて乗らないこともあります。そういう日は危険が増大しますから、乗らないほうがいいとすら思います。そう考えると、小排気量と大排気量車の中間が良さそうだと思えてきます。

ベストの排気量は、600ccから900ccではないか

つまり、両者のいいとこ取りをした排気量は、600ccから900ccと私は思います。
中間を取れば750cc=ナナハンです。

かつてナナハンは、排気量自主規制が行われていた頃の国内最大排気量でした。エンジン形式は2気筒から4気筒まであり、輸出仕様であれば100馬力という余裕のパワーがあるでしょう。車重も200kg前半と、女性でも慣れれば苦ではありません。

このように考えると、日本国内でのベスト排気量は、パワーもある、さほど重くない、大型としての風格もある、すなわち750ccではないかと思います。

しかし今や、750ccは中型クラスになってしまった観があります。大型免許を取得したライダーは皆リッタークラスを所有したがりますが、案外、750ccクラスは盲点なのかもしれません。1980年代頃の、充実したナナハンラインナップがあれば、売れ行きも違うのかもしれません。ただし需要と供給は表裏一体ですから、簡単ではありませんね。