カワサキ DトラッカーXは、オンロードとオフロードの両方で走行に堪える、スーパーモタード仕様のバイクです。オフロードモデルのKLX250をベースに、1998年に国産で初めて販売されたDトラッカーが、2008年のフルモデルチェンジに伴いDトラッカーXとして生まれ変わりました。

残念ながら2016年で生産終了となったモデルですが、未だに根強い人気のあるこのDトラッカーXについて紹介します。

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カワサキ DトラッカーXの特徴と魅力

DトラッカーXは、カワサキらしい角型断面スチールパイプ製のペリメターフレームを用いた、スタイリッシュな外観が特徴のバイクです。

DOHC4バルブの水冷単気筒エンジンはフューエルインジェクションを採用しており、排ガスの環境への配慮と始動性の向上を両立しています。2016年モデルにおいては、シート高は860mmと高めで、足つきはあまり良くありませんが、車体が138kgと軽いので容易に支えることができます。

シートは小さめの燃料タンクに被さるように取り付けられているので、運転中に体制を変えるのも比較的簡単です。

エンジンの出力はマイルドですが、低中速域での加速性能も良好で、街乗りでも快適に運転できます。また、その軽さと取り回しの良さから、公道だけでなく坂道やワインディングにも難なく対応します。もちろん、オフロードにも対応しているので、ライダーの幅広いニーズに応えられることが魅力のバイクです。

カワサキ DトラッカーXのスペック・燃費、走行性能は

カワサキのホームページにあるDトラッカーXのスペックは次のとおりです。


全長(mm) 2,130
全幅(mm) 795
全高(mm) 1,125
軸距(mm) 1,420
最低地上高(mm) 225
シート高(mm) 860
車両重量(kg) 138

燃費 国土交通省届出値:定地燃費値
40.0km/L (60km/h、2名乗車時)
燃費 WMTCモード値
29.5km/L (クラス2-2、1名乗車時)

最高出力(kW[PS]/rpm)
18[24]/9,000

最大トルク(N・m[kgf・m]/rpm)
21[2.1]/7,000

タイヤ前 110/70-17M/C 54S
タイヤ後 130/70-17M/C 62S


 

250ccの単気筒エンジンは燃費に優れ、60km/h走行で2人乗りの場合は40.0km/Lです。発進・加速・停止などを含む国際的な基準でも、29.5km/Lとなっており、プラグなどをカスタムすればさらなる向上が期待できます。

また、悪路の走破を主眼に置いたオフロードバイクが基になっているので、よりストローク量の長いサスペンションが衝撃を吸収し、快適な乗り心地を体感できます。加えて、ドライバーが1本あればダンパーの調節ができるので、舗装路やダートといった、走る道による使い分けが可能です。

カワサキ DトラッカーXのライバル車は

ライバル車としては、ヤマハWR250Xが挙げられます。

共通のエンジン方式を採用していますが、その最高出力はDトラッカーXが24PS/9000rpmなのに対し、こちらは31PS/10000rpmと馬力があります。一方で、燃費は60km/h走行の2人乗りで34km/Lとなっていて、40km/LのDトラッカーXが大きく上回っていることがわかります。

先代であるDトラッカーと比べると、エンジンの力強さでは物足りないものの、低中回転域でのクルージングの快適性や、高回転域での走りの満足感はDトラッカーXに軍配が上がります。他にも、マフラーがキャタライザーの付いたオールステンレス仕上げになり、スロットルのレスポンスが上がっています。燃費性能にそれほど変わりはありませんが、各部の仕様の専用化に伴い、コーナリングや制動力はオンロードをより意識したものになっています。

まとめ

その軽さから、慣れるとスクーターのような感覚で扱うことのできるDトラッカーXは、初心者の方でも安心して運転できるバイクです。その高い評価から、中古で取り扱われる台数も充実しており、カスタムパーツも豊富なので、カスタムにこだわりたい方にもおすすめです。

廃盤となった事で相場が崩れにくく、買取価格も安定しているので、バイクの買取を検討する際は参考にしてみてください。