バイクに乗るために必須なものの一つに、オイルがあります。オイルはエンジンの血液とも言えるもので、選び方によってはエンジンの回り方も変わってきます。またオイルについて知識があれば、エンジンの調子もある程度分かるようになります。ここでは、オイルの選び方について解説します。

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オイルの基礎知識1:粘度の種類

バイクや車の用品店に行ってオイルコーナーを見ると、ある決まりで数字が書かれていることに気づきます。それは、

10W-30
10W-40
0W-20
などです。

これらはきちんとした意味があり、まず、10Wや0Wとは、低温時の粘度を示します。
10W=気温10℃での始動性保証
0W=気温0℃   〃

またハイフン以降の数値は、高温時の粘度保証を示します。

つまり、30よりは40のほうが高温での使用に適しています。でも価格も高めで、幅広い温度でのエンジン回転に適しているオイルは価格も高めになるということです。

ただし逆に言うと、40より30のほうが、低温での使用に適している=サラサラしている=燃費が良くなる傾向にある。とも言えるのです。

メーカー指定の粘度で、メーカー指定オイルが無難

バイクは、エンジンを高回転まで回す乗り物です。車のレッドゾーンは6,7千回転ですが、バイクでは9千回転から1万回転を超えるものまであります。

そういう条件で、バイクのエンジンオイルは車よりも過酷な条件にさらされますから、A社のバイクにはA社のオイル、B社バイクにはB社オイルというのがベストです。理由は、限界での性能保証と、気分的な安心感ですね。

オイルの基礎知識2:鉱物油・化学合成油・部分合成油

粘度を理解したら、次に、合成による違いを知っておきましょう。

まず鉱物油とは、原油をもとに作られたオイルです。安いですが、耐熱性能と酸化性能が弱いのが欠点です。

化学合成油は、鉱物油の不純物を化学的に取り除き、純度を高めたオイルです。簡単に言うと、低温から高温までサラサラしていて、劣化しにくいオイルです。ただし価格は高くなります。

部分合成油は、この両者を混ぜたオイルです。混合の割合によって価格も違ってきます。

考え方としては、レースに参加するなど高回転キープの乗り方をする場合は化学合成油、街乗りからツーリングメインなら部分合成油か鉱物油とすればいいのではないかと思います。

バイクに車用オイルは厳禁

バイクの指定オイルが10W-30だからと言って、車用の10W-30を入れてはなりません。バイクのクラッチ板はオイルに浸かっている「湿式」ですから、車用を入れるとクラッチが滑ることがあります。必ず、バイク用オイルで、メーカー指定の銘柄を選びましょう

まとめ

愛車をいつも最適のコンディションで走らせるために、オイル選びにはきちんとした知識をもって臨みたいものですね。またオイルは酸化しますから、あまり距離を走らない場合であっても、年に1回は交換しましょう。